冬虫夏草で認知症を予防するなら養蚕イノベーションのバイオコクーン研究所
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カイコ冬虫夏草のご紹介
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冬虫夏草とは

冬虫夏草をご存知ですか?

 「冬虫夏草」は、昆虫を栄養源とするキノコです。カイコやアリ、ハチなど様々な虫を栄養源としています。「冬の間は虫で夏になるとキノコになる」と信じられていたことからこの名前が付いたと言われています。
 生物学的のには「子囊菌類、バッカクキン科、コルジセブス族を中心とした諸属の菌」ということになりますが、どの菌までを冬虫夏草と呼ぶか、厳密な区切りはありません。
 本場、中国では、チベットなどの高山地帯に生息している「オオコウモリガ」の幼虫にバッカクキン科の菌が寄生したものを唯一「冬虫夏草」と呼び、その他は「蟲草」と呼んでいます。そのため、日本産の冬虫夏草は中国産と区別するために日本産冬虫夏草ととも呼ばれています。
 中国では、乱獲や周辺の環境汚染により高価な漢方となっています。場合によっては1kg 1,000万円で取引されることもあります。
 日本では、昆虫の種類やキノコになる菌の組み合わせで約400種類を超える冬虫夏草があるとされており、すべてを「冬虫夏草」と呼んでいます。
 諸説ありますが、1578年に「本草網目」(中国古来の医学書)により、日本へ渡来したと言われています。現在日本では、'健康維持'や'栄養補給'、'体調管理'などの目的で、いつまでも若々しく元気で過ごしたい人々に愛用されています。

なぜ冬虫夏草の研究をすることになったのか?

 岩手大学農学部の現役時代の2007年(平成19年)8月から2008年7月までの1年間、東白農産企業組合(バイオコクーン研究所の前身)と共同研究契約により研究をスタートしました。その切っ掛けは、岩手大学の知財担当者(対馬教授)と福島県のコーディネーターとの間で交流があり、私どもの研究室(応用昆虫学)では島根県の現津和野町にある(株)にちはら研究所との間で、すでに冬虫夏草の研究の実績がありましたので、それでは福島の冬虫夏草も可能ということになりました。物事にはタイミングとか状況とか偶然が重なります。
 その1)は、東白農産企業組合が製造していたカイコ冬虫夏草はハナサナギタケでした。2)研究室には、シルクの実験で導入した記憶実験装置がありました。3)実験の担当者は何と、東白農産企業組合の切っ掛けを作りドクターコースに社会人入学した対馬教授でした。もしこの3つの出来事の内1つでも欠けていたら、今日のバイオコクーンは生まれていないと思いますが、さらに4つ目の悲惨な出来事が発生しました。2011年(平成23年)3月11日の東日本大震災です。
 その3年後の2014年の1月22日に、東白農産企業組合の鈴木会長さんと理事3人が岩手大学のスズキラボ(定年後、科学研究費の基盤Sが採択され特任教授として研究継続)を訪れて東白農産企業組合の譲渡の申し出がありました。震災後の事業継続が不可能という理由でした。この日の写真には、「歴史的な瞬間」として記録しています。
  これらの4つ目の申し出でも、実はバイオコクーン研究所は誕生していなかったと思います。この譲渡申し出の前の震災発生の2011年には、科学研究費のテーマである「カイコ冬虫夏草由来のマウス海馬修復因子の構造機能解析とヒト試験への応用開発」で、研究を継続していたのです。
 こうして、5つのファクターの重なりと、これらに関わった人々の支えにより、カイコ冬虫夏草研究は生まれたことになり、その上東日本大震災で犠牲になられた人々をも背負って研究していることになります。

TBS系列 夢の扉+

 2017年にTBS系列で放送された「夢の扉+」にて、私たちの見出した新規機能性成分の物質Xが取り上げられました。1年にも及ぶ取材で、研究室の実験風景から冬虫夏草の生産現場(棚倉工場)、そしてヒト試験を実施していた岩手医科大学の認知症の患者さんまで丁寧に収録していただきました。この時は、老化促進マウス(アルツハイマー病を含めた認知症のモデル)に、純品のX物質を飲ませて記憶行動実験しており、その結果として、記憶が回復していた瞬間を映像で捉えることができ、その上行動解析のデータとして確認できました。
 この基礎的な研究は、さらにヒト試験で具体的になりました。当時Kさんは92歳のアルツハイマー型認知症として診断された方で、ご家族の協力で取材の許可を得てX物質が含まれているカイコ冬虫夏草を3か月間服用していただきました。
服用前、掛かりつけの歯科医院で料金を告げられても1万円札を出すだけでしたが、3か月の服用後には歯科医院で同じように310円と告げられると財布から500円玉を出しました。受付で10円ありませんかといわれると、しっかり10円玉を出したのです。もう1つの驚きは、自宅で何種類もの薬を種分けでないKさんが3ケ月後には薬の種分けを見事にできていました。92歳のアルツハイマー型認知症のKさんの脳がマウスの老化促進ネズミの記憶回復と一致したことになります。
さらに、このようなエピソードがありました。ご協力いただいたKさんのご家族からは、「介護する方も介護される方も、有難うといえる薬を待っています。それまでご奮闘下さい!」というメッセージをいただいています。

養蚕イノベーション®

 養蚕資源を従来の絹糸という繊維型から、それに由来する生産物の機能性研究を基盤としたケミカルライフサイエンス分野で非繊維型へと転換する「養蚕イノベーション®」を提唱しています。 従来の繊維型養蚕産業は繭だけが生糸の原料として用いられ、その他は廃棄されていました。 これに対して、当研究所が取り組んでいる非繊維型養蚕産業は、桑、カイコ、繭、サナギに機能性を持たせて、すべてを有効活用することを目指しています。
 2018年6月、産学官民金によって構成された『養蚕イノベーション®創出プロジェクト「モスラ復活大作戦」』を設置しました。本プロジェクトは民間企業、大学、国・地方自治体、地域住民、金融機関が連携し、養蚕業を復活・再生させ、健康食品等の研究開発、新たな産業の創出や養蚕の歴史・文化の伝承、交流人口の拡大など地域活性化に資することを目的としています。
※『養蚕イノベーション®』は、バイオコクーン研究所の登録商標です(登録番号第6244652号)。