認知症とは?①
・日本の現状
まずは、日本の現状を見ていきましょう。まずは、少子高齢化社会と言われる日本ですが、日本の人口は1.27億人そのうち、65歳以上人口は約3分の1の3,500万人なっており、100歳以上の人口は6万8千人、90歳以上の人口も204万人と過去最高。また、1人暮らし世帯が35%、核家族化・高齢者の1人暮らしが進んでいます。その中で、認知症患者は軽度予備軍も含めると高齢者4人に1人の割合と言われています。また、少子高齢化が進み国民医療費が増大しています。国民医療費は、過去最高の42兆円となっており、その中でも、65歳以上の国民医療費は25兆円で全体の約60%を占めています。財務省の試算によれば認知症の早期治療・予防により年間2450億円の社会保障費削減ができるのではと言われています。さらに、2025年には65歳以上の認知症患者数が約730万人に増加、65歳以上の高齢者5人に1人が認知症になるとの推計があります。(内閣府平成29年版高齢社会白書(概要版)より)少子高齢化社会における重要な問題として扱われている認知症ですが、そもそも「認知症」とは何なのでしょうか?
・認知症とは?
「認知症」とは、いろいろな原因で生後いったん正常に発達した種々の精神機能が慢性的に減退・消失することでさまざまな障害が起こり、日常生活・社会生活を営めない状態を示します。認知症は病名ではなく、まだ病名が決まっていない“症候群”と言われており医学的には、まだ診断が決められず、原因もはっきりしていない状態のことを表しています。治療は、症状を軽くする対症療法が中心で、その原因を取り除く根治療法を行っていくには、より詳細な検査が必要とされます。
参考リンク:政府広報オンライン 暮らしに役立つ情報 「もし、家族や自分が認知症になったら 知っておきたい認知症のキホン」
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201308/1.html